*キャリアと出産 大葉ナナコ*
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- 価格: 1,512円
バースコーディネーターとして有名な大葉ナナコさんの著書
(2016/9初版発行)です。
息子を妊娠した時、初めての出産ということで、深く追求したがり屋の性格もあり、出産についていろいろと調べているときに『選ぶお産』という本に出会いました。
読んだのが数年前なので内容は忘れてしまいましたが、その本を読んだことで、一生に何度とない妊娠・出産を経験できる機会を得たんだから、自分なりに楽しんで、自分で産もう!と思うきっかけになりました。
妊娠していたり、妊娠を望んでいる方には是非読んで頂きたい本です(๑'ᴗ'๑)
出産してからは、興味が子育てや仕事との両立に移っていたので、あまり読む機会がなかったのですが、今回はタイトルの通り、『キャリアと出産』!!自分にピッタリな題名だと思い、読んでみることにしました。
帯にはこう書いてありました。『5児の母で3社の経営者である著者が実体験をもとに綴る、新・提言
仕事も育児も成功させたい!すべての女性たちへー』
ワーママという以前に、5児の母って・・・すごすぎるんですけど!!
そんな大場さんの笑顔が全面に出ている表紙。
5児も育てている人がこんなに上品に笑えるわけがない・・・と、思わず思ってしまう、ひねくれている私|д゚)
著者は22歳で長男を出産後、大体4年おきに出産し7人家族。
同じ会社で働き続けたのではなく、出産・子育てありきで、自分の人生を計画していったようです。
そんな、子育て中心に仕事を選んで行ける人は一握りだと思います。
やはりどんな仕事でもいいからとりあえず働かなければならなかったり、 子育て中心にしたいと思っても会社に制度がなかったり、じゃあ転職しよう!と思っても非現実的でキャリアアップに繫げることはなかなか難しいと思います。
それでも著者は、
「子育てをしながら仕事をするということは、業種ごとに違いはあれど体力よりも気力や覚悟がある程度必要。でも、とてもカラフルな毎日になりますよ。
育児は仕事のストレスを癒し、仕事は育児のストレスを癒す」とのコメント
そうですよね。
業種の違いはあれど、仕事と子育てを両方やるということは、フルタイムの仕事を2個掛け持ちしているという例えも、まさにー!!とうなってしまいました。
でも、両方とも好きだから、互いの疲れを互いに癒してもらえて、なんとか毎日を回しているんだなと、そしてあっというまに月日が経って歳を取る( ;∀;)(笑)
社内流産についての章は、色んな人に読んでもらいたいです。
本書の内容とは少しずれてしまいますが、私は一人目の妊娠時、そもそも仕事の内容もかえてもらい負担軽減していたにも関わらず切迫早産で緊急入院したため、もし二人目を妊娠したら、かなり仕事をセーブしたほうがいいなと思っています。時差通勤制度の利用や、地域のファミリーサポートを利用して、とにかくできる限り赤ちゃんがお腹の中で過ごせるようにしたいと思ってます。
でも、一人目の時は、そこまでする必要があるなんて思っていませんでした。
自分が切迫早産になるなんて思ってなかったし、体力をつけるために歩いたりヨガをしたり、むしろ積極的に動いていました。
お腹の張りを感じても、こんなモノなんだろうと自分を納得させたし、通勤の満員電車で座れなくて足が棒のようになって息苦しくても、しょうが無いんだと。
でも実際緊急入院になったら、もう仕事とか全部忘れて、ただただ、お腹の中の赤ちゃんが一日でも長く私のお腹にいてくれることを願うばかりでした。
本当に大切な命なんです。
出産直前まで、旅行したり仕事をしたり出来る人もたくさんいますが、それが全ての人ではないことを経験せず理解することは難しいと、自分の経験を通して思いました。
まだ起こってない事を理由に仕事をセーブするのはとても辛いことだけれど、子供に何かあってからでは後悔してもしきれません。
どうか、赤ちゃんが望む限り、お母さんのお腹の中で育ててあげられるよう社会の環境が整いますように。
キャリアの形成についてもテーマになっていました。
早く産んで40代でバリバリ仕事をするゆるきゃりというものもあるよと提案していましたが、私は30前後で出産しているので、そのどちらになるのか・・・( ..)φ
どちらにせよ、個人それぞれが自分のキャリアを描いていくしかないですよね。
ママになったことによる、配置換えについては、こうコメントしていました。
「マミートラックに乗ることは、キャリア構築に意欲的な女性にとっては、『保育園に預けてまで働いているのにこの仕事内容なのか』と悩んでしまい、仕事へのモチベーションは下がる。会社からの、『だって大変でしょう?』という言葉は、いたわりや思いやりとして伝わらない。」
そうなんです!!
だって仕事がしたい気持ちもあるから、なんとか頑張って両立しているのに、
仕事は頑張らなくていいよと言われ・・・でも、子供と離れる時点で頑張ってるんですよ!
だから、少しはやりがいのある仕事をさせてほしい・・・
でも、時間に制限があったり、急に休んだり、責任が取れないから任せられない部分のあるのでしょうが
でも、『がんばる』という定義が人によって違うので、子育て中と一括に扱うのではなくそれを探ってくれる上司だとありがたいし、自分も発信していかないといけません(´・ω・`)
愛着形成の仕組みについては、早すぎる復帰が、20年後のキャリアに影響!?と気になる題。
できれば、半年くらいは愛着関係を結べる一定の人がお世話するのが望ましいと。
「育児は、授乳やおむつ替えすることではない。赤ちゃんの瞳にあなたの顔を映すこと!」
今しか考えられなくなってしまうけれど、最終目標は自分で働ける大人を育てること、健康に育ってもらうこと。
だから、赤ちゃんの時には割り切って一定期間は親が世話するというのも、納得がいくものでした。
ただこれは・・・保育所問題が解決しないと、なかなか難しいですよね。
冬生まれで、半年も育休をとったら、大激戦の1歳入園になってしまうし。
男女差別という意味ではなく、男女の役割を区別して、ただ単純に、子育てという次の世代を作る人間の根源としての営みと、個人を確立する仕事の両立が、素直にできる社会になっていてほしいと願わずにはいられません。。。
「Don't be クレーマー、Beクリエーターをモットーに、私たち女性一人ひとりが幸せなワーキングマザーのモデルになればいいのです。」
長くなってしまいましたが……
1人1人はこじんまりと小さくても、誰かの幸せなワーママのモデルになれるよう頑張る気持ちが、少しでも社会を変える原動力になることを願わずにはいられません!(>_<)